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2018年09月07日

ボロボロの和斧をメンテナンスしてみる・3

おはこんばんにちわ。
Daisukeです。

前回のお話からちょっと間が開いてしまいましたが、前回でひび割れていたハンドルを交換するところまで施工しましたので、今回は刃こぼれだらけの斧刃の修正を行います。

大きく刃がえぐれている部分もあるので荒砥石から始めて手作業でやってもいいのですが、時短するため荒砥ぎ行程は電動グラインダーで大まかな形を形成してしまいます。

時短の為、粗砥ぎはグラインダーで済ましてしまいます

※この記事は2018/9/7にBushCraftInc.さんのブログ記事で私が書かせていただいた内容と重複します。
グラインダーで荒砥ぎ、鎌砥ぎで仕上げ


では、作業していきましょう。

グラインダーには削り粉の飛散ガードがあるとはいえ、使う時は少なからず金属粉が飛び舞いますので鉄粉で目を傷つけないようにゴーグル着用で。

グラインダー砥ぎを擦る場合、鉄粉が飛び回るので目の保護をする

グラインダーに軽く当て、削りすぎないように注意しながら、刃全体を少しずつ削っていきます。

目に見えて削れているのが分かる


もちろん裏面も。

私にとっては慣れない作業なので削りすぎないように少しずつ

この段階では切れ味を出すのではなく、あくまで刃こぼれ部分のえぐれ箇所を含めた全体の刃の形状を整えることが目的なので、刃全体が滑らかな曲線を描くように削れたら次の工程へ移ります。

グラインダーで荒削りした左側面刃
右側面の刃。これで両面ともグラインダーによる粗砥作業が済みました

次はある程度の切れ味を持たせるための中砥石工程ですが、斧やナタのように頭部分が大きく重い刃物を砥ぐ時は砥石側を動かす「鎌砥ぎ」で砥いでいきます。

そのため、包丁を砥ぐような据え置いて使うベンチストーンよりもスティック状かプレート状のコンパクトな砥石の方が鎌砥ぎには有効なようです。

今回はファルクニーベンのフィールドシャープナーCC4の黒面側を使用しました。
CC4は水砥石ですので、数分ほど水につけてから使います。

私はジグザグ砥石を動かして砥ぎましたが、くるくる回してもいいようです

両面とも中砥石での鎌砥ぎをしっかり施し、最後に「返り」を取るくらいの感覚で仕上げ砥石で撫で上げたら砥ぎは完了。

どのくらいまでの精度で砥ぐかは使い手によって価値観が違うと思うのですが、力強く振り下ろすような使い方をする両手斧の場合、ペーパーカットがサクサク出来るほどキンキンに砥ぐ必要はないので仕上げ工程は軽めに済ますというのが私の持論です。(手斧サイズ以下であれば仕上げ砥ぎもしっかりやって切れ味を出しますが)





これで概ねメンテナンス作業は終了です。

では試し割りしてみましょう。

薪割り台を準備して試し割りの準備

手近に薪割りするのに適度な薪が無かったので、割るにはちょっと短めですが乾燥中だったモチノキの玉切りを薪割り台にセット。

周りに人がいないことを確認した上で、杵を振るように腕の力を込めずに斧頭の自重だけで振り降ろします。この時、斧頭の加速は腕力は使わず膝と腰で。手は左右のバランスのみに集中。

斧頭の重さだけでスパッ!

半生の小型玉切り木とはいえ、すっぱりと割れてくれました。

コントロールもし易く、いい感じの使い心地です。

この古い斧が最後にその役割を果たしたがいつの頃だったのかわかりませんが、メンテナンス前の具合を見るに、使われなくなってから決して短くは無い時間が経過したであろうことは想像に難くないです。

縁あって私の手に巡ってきた古き良き道具ですから、使いこなせるだけの技術を身に着けて永く使っていきたいものです。

何個か割ってみましたが、悪くない使い心地です

上:メンテ前・下:メンテ後


せっかくなのでカバーも作っちゃえ


この斧をいただいた時は刃をカバーするような保管具は付いていませんでした。
せっかく手間をかけてメンテナンスしたのですから、使い勝手のことも考えてカバーも作ってしまいます。

ぱぱっと作るだけならグレンスフォシュブルークスのカバーのようなストラップ固定型の方が作るのは簡単です。
カシメで済ませれば縫製無しでも作れますので量産もしやすそうですね。

こんな感じのカバー↓


ですが、どうせ1個しか作りませんし、今回はちょっとだけ手を掛けて袋型カバーにしました。
しかも斧頭に厚みが結構ありますので、駒合わせ縫いで箱状整形。

仕上げた斧専用にケースも作った
斧に厚みがそこそこあるので、あえて箱状ケースに
専用にあつらえたのでフィット感バッチリ!
頑丈な厚手の革で自作したアックスケース

現物合わせであつらえたので、すっぽり収納ぴったりフィット。
これで安全に保管・運搬ができます。

復活を果たした古い和斧

さて、ひとまず今回の和斧の手入れについては区切りがつきました。
まだまだDIYで弄ったり作ったりしたいものが沢山あるので、整理がつきましたらまたブログにしたいと思います。


ではまた。








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この記事へのコメント
こんにちは(・ω・)

斧メンテの続き、お待ちしておりました!
なにげに卓上グラインダー所有ないたち、サビサビなまさかりの復活にはコレ完璧に真似しよう(`・ω・´)φ(笑
ちなみに回転の熱で焼きがなまるとかはないんでしょうか?
ビフォア・アフターはファンタジーゲームの「初期装備の錆びた剣」が「伝説の聖剣」になったようです(*´ω` *)
さらにオリジナルレザーカバーまで(*゚ω゚ノノ゙☆
この馬蹄コインケースみたいな立体成型は駒合わせ縫いっていう縫い方なんですね
これを習得すればいたちのレザークラフトの幅がもっと広がりそうです
Posted by いたちいたち at 2018年09月10日 16:17
いたちさん>

>グラインダーで砥ぐ
実はグラインダーの摩擦熱で刃が変質してしまうことは私も懸念しました。

以前、ホームセンターで購入した草刈用鎌をグラインダーでやった時は刃が変質してしまい、弱くなってしまったことがあります。
ただ、その時はグラインダーで砥ぐことに慣れないせいで刃の色が変わるほど砥面に当ててたせいであり、今回はその時の経験を活かしサッと刃欠けだけを直すイメージでやったところ変質は避けられたようです。

まあ、ひょっとしたら鋼材そのものの違いなんかもあるかもしれませんので、一概にこうであると断言できるわけではありませんが。


>ケース
私は箱型形状の整形がどうにも苦手なようで、練習も兼ねて敢えてこの形にしました。
立体成型ができるとアウトドア用品類のケースに色々応用できるのは想像に易いですよね。
Posted by 禅問堂(Daisuke)禅問堂(Daisuke) at 2018年09月11日 09:25
こんばんは

薪が気持ちいい感じで「パッカーン」と(^_^)
切れ味復活ですね

自分もグライダーで鉈のメンテしましたが。慣れてないから、手まで削りました(笑)
Posted by 干物 >゜)))彡干物 >゜)))彡 at 2018年09月13日 20:12
干物 >゜)))彡さん>

斧頭の重さと厚みがそれなりにありますので、そこそこの切れ味さえ戻してあげればパカパカ割れてくれます。
流石に節ありの薪や丸太は、この斧で綺麗に割るのは無理ですけどね。
せっかくメンテナンスした斧ですから大事にしていきたいです。


グラインダーで手削るのは流石に危ない!
電動工具は1ミスで洒落にならない怪我になりますからお互い気を付けましょう。
Posted by 禅問堂(Daisuke)禅問堂(Daisuke) at 2018年09月17日 17:36
こんにちわ。
うち鋳物屋なんですが、ガキの頃割れた鋳物をコウバにあるグラインダー使ってナイフ作ってました(笑)
親に叱られて止めましたけど、グラインダーって言うのに反応してしまいました。
蘇らせてくれた和斧もさぞや喜んでいる事と思います。
お疲れ様でございました。
Posted by めっちゃミルク at 2018年12月21日 10:02
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