ブッシュクラフトスキルで一手間加えたディギングスティックを作ってみた

禅問堂(Daisuke)

2018年07月03日 20:30

おはこんばんにちわ。

Daisukeです。 (  ̄´▽` ̄)


ディギングスティック(Digging Stick)とはブッシュクラフト業界でしばしば出てくるシャベルの用途をするツールです。


原始的な穴掘り道具であるディギングスティックは木の棒を尖らせるだけでスキルもへったくれもありませんが、ちょっと一手間加えるだけで作業効率が格段に上がります。

私が何かとお世話になっているイギリス人のブッシュクラフターに作り方を教わりましたので今回はそれを実践してみました。



あと私自身はブッシュクラフターではなく、ただのDIY好きキャンパーです!(これ大事)

ディギングスティックを作ってみる


名前の通りディグ(Dig)+ing【掘る】ためのスティック(Stick)【棒】です。その用途はシャベルというよりは農具の鋤(すき:今では日本でも見ることは殆ど無いですが)に近いかもしれません。


地面に突き刺して土を掻き除けることで穴を掘っていくわけですが、シャベルを携行しないことが前提のブッシュクラフトシーンでは主にファイヤーピット(火床)を掘る時に使われます。


ほとんどの場合、掘りやすい場所を選んで掘るのでわざわざ凝った道具を作る必要はなく、そこそこ丈夫な1m程棒きれがあれば事足りてしまうのですが、ここは敢えて「外遊び」と割り切ってクラフトワークを愉しみます。



さて、このクラフト作業には「熾き炭」が重要になってきますので、先に焚き火を熾しておきます。

焚き火を始めるための道具を作るのに先に火を熾しておくというのは矛盾がある気がしますが、そこはまあ次回の火床作り用ということで無理やり自分を納得させます。



熾き炭が出来るまでに、用意するのは長さ1m強の真っ直ぐな木枝。太さは4~5cmくらいがちょうどいいようです。

後に穴掘り道具としてガツガツ使うことが想定されますから、それなりに繊維の締まった頑丈そうなものを選びます。




手斧やナタないしはナイフで先端を削るのですが、鉛筆状のような杭を作るのではなく「面」を作っていくようなイメージで削っていきます。

この段階では大雑把な形を作るだけでOKです。



次に先端から約20cmくらいの部分に10円玉が乗るくらいの窪みを両面に掘ります。

深く掘る必要はありませんが、両面に掘る窪みの位置が大事です。最終的に両面が貫通して一つの穴になることを想定して位置決めをします。

時間に余裕があれば上端(尖らせてない方)の付近にも窪みを作って穴あけ準備しておきます。





火を使ってクラフトする小技


<焼き削り>


ここまでの段階で熾き炭がまだできていなければ先に先端の処理をします。

火の中に先ほど荒削りでおおよその形を作った先端を入れて焦がし、火が乗ったら土にこすり付けて消火させ、焦げた部分を石にこすり付けて削っていきます。

これを繰り返して理想の形に近づけます。

繰り返す内に繊維の緩い部分は焦げて削りとられ、硬く締まった部分だけが残ることになります。






<焦がし掘り>


次いで穴あけ作業。


準備段階で窪ませた部分に熾き炭を乗せます。



乗せた炭を抑えつけながら息を吹きかけ火力を上げ窪みを焦がしていきます。

もちろん途中で棒側に引火して炎があがりますので、慌てず炭を降ろして炎を吹き消します。



焦げて脆くなった部分はナイフで簡単に削れますので、これを両面で交互に繰り返すと特殊な道具を使わずに穴開けすることができます。

ただし非常に時間が掛かりますし、焚き火のコントロールをしながらの作業になりますので予め時間に余裕を以て作業に入るようにした方がいいように思います。





ちょっと宣伝。時間短縮という大義名分、ブッシュクラフト向け穴開けツール


上で紹介した穴開け方法がイギリスの知人に教えてもらった、いかにもブッシュクラフトっぽいやり方です。

ただし、この方法は非常に時間が掛かりますので、私のようにたまの休日にブッシュクラフトごっこを愉しんでいる身には時間制限的にちょっと敷居が高め。


そこで私は時短ツールを使ってしまいます。


以前にも当ブログで少しだけ紹介したことがありますが、スコットランド地方のブッシュクラフターが考案したスコッチアイドオーガーというハンドドリルがあります。



ドリルビットの先端に鉄パイプを溶接したシンプルな道具で、現地調達した木枝でハンドルを作り、コルク抜きのよう回すことで対象の木に一定の径の穴を素早く開けることができます。



今まで日本では個人輸入か自作(要溶接技術)でしか入手することができませんでしたが、私がBushCraftInc.さんを介して国内の大手ドリルメーカーさんに企画を持ち込んだところ快く受けてくださいまして製品化が決定し、2018年7月販売される運びとなりました。


ブッシュドリルという名称で既に市場に販売されております。



日本製なだけあって凄まじい切れ味です。

4cm強の木枝に2分弱で綺麗な貫通穴を開けることができました。



このドリルの詳細については近いうちに改めて紹介します。



穴に棒を通して原始的シャベル完成


閑話休題。



焦がし掘りにしろオーガーを使うにしろ穴が空けられたなら、その穴に横棒を通します。

横棒は開けた穴の大きさよりも少し太いくらいの真っ直ぐな木枝を探して切り出してきます。

穴にギリギリ通る太さになるまで削るのですが、削るのは半分より少し多いくらいで十分です。



捻じ込んで石や斧の背でぴったり収まるまで叩き込み、両端を整えます。




焼き削りで尖らせてない方にも同じ要領で棒を通しました。



これでディギングスティックの完成となります。

一般的なディギングスティックよりも掘削能力が桁違いです。






今回は知人に教えてもらった方法通りにやりましたので広葉樹の木枝を用いて作りましたが、あちら(イギリス)には多くない「竹」を用いて作ればもっと掘削能力に優れた道具が作れそうですね。


(  ̄´▽` ̄) もともと大昔の日本の鋤(すき)は竹製だったそうですし


実用的かどうかは二の次として、やはりこうしたDIYはやってて楽しいです。

焦がして加工する作業をやりながら「あれも作れるな」「これも作れるな」と次々に思いつきましたので機会があればまた紹介したいと思います。


 


 


ではまた  (  ̄´▽` ̄)ノ


 


※今回使用した木材は近所の農家さんが剪定された木枝を許可を得て頂いたものです。
※今回撮影で使用させていただいた場所は地主さんの許可を得て直火焚き火させていただいてます。





○ブッシュクラフト・ブッシュドリル



関連記事